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ふとタイトルを思いついたので作ってみた
エキスパートになる価値のあるプログラミング言語をひとつだけ挙げよ、と言われたら私は C 言語を挙げます。もっと高水準なほうで Haskell とか Lisp とか、あるいは低水準なほうとか、かじっておいたほうがいい言語、はたくさんありますが、エキスパートになる価値のある、となると、筆頭は C 言語です。
数多くの OS や言語処理系のインフラとして使われているという実績があり、C++ のように把握しきれないほど機能がある、ということもなく全貌を把握できます。
たとえば、あるアプリがバージョンアップして、手元のコンパイラでコンパイルが通らなくなった。そんな時に、アプリ側のソースコードに問題があるのか、それともコンパイラのほうに問題があるのか、これを切り分けるのは言語仕様にほかなりません。
JIS X3010-1993 がいわゆる C90、JIS X 3010:2003 がいわゆる C99 である。旧版もコピーを製本したものが入手可能である。
初版までわざわざ手に入れる必要まではありませんが、手元に置いて目を通しておくぐらいはしましょう。
『S・P・ハービソン3世とG・L・スティール・ジュニアのCリファレンスマニュアル』という長いタイトルで現在発売されているが、H&S と一般に呼ばれる "C: A Reference Manual" である。
(執筆中)
本書で扱われていない C 言語の高度な話題
タイトルに MS-DOS で MS-C の、というプレフィックスを付けたくなるくらいに時代背景がよくわかる内容も多いのだけれど、現在でも通用する内容も多い。
以下名フレーズとか。
今なら C コンパイラの宣伝文句としては「ANSI 準拠」というのがポピュラーだが,少し前までは「K&R 準拠」とか「V7 C 準拠」と広告に書いておけば,実際に使ってウソだとわかるまでは一応みんな安心したものである.
↑規格準拠などもはや空気とかわらないもの(そうなっていて当たり前で宣伝文句にはならない)に昨今ではなりましたかね。C99 対応かどうかはそうでもないかも。
我々プログラマの頭の中は,「本物の代数屋」ほど抽象的にすっきりしているとは限らない.
4 ビットとか 2 ビットの「ケチケチ」配列を実現するマクロの解説にて。昔から、本職並に(本職以上に?)プログラムを書く数学屋、という人もいなかったわけでもないですけども、最近ではプログラミングの裾野も広がって、マセマティシャンやロジシャンで、かつプログラマ、という人もよく見るようになりました。
など多数
(執筆中)
これは持ってない。
誰の言葉だったか記憶してないのだけど、理想的な評論というものがもしあるとするなら、それは評論対象の全文を引用するものだろう、というような論があって、文芸の評論ではないけれども、仕様書についてそれを行っているのがこの 2 冊である。
コンピュータな人は SF をよく読む、という法則があるようだが、反例もあるわけで、たとえば萩谷先生の「H君への手紙」の一編「現国」を読まれたい。でも(?)別の一文(「その他」に分類されている)「理論の常識」によれば「銃夢」とか読まれてるようですが。
農工大の情報工学科の計算機コレクションには、この本の出版記念のタペストリ( 4004 の論理配置図(一部)が描かれている)が収容されている → http://metanest.jp/chosa/200903/20090307140244.jpg。もともと数理情報工学科の第三講座にあったもので、私が学部にいた頃は阿刀田研の部屋にあった。出版記念の品だということは阿刀田先生に質問したところ、そううかがっている。
先日岩波文庫に原点本が収録された → http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN978-4-00-339481-6 他に、ウィーナーによる以下のような関連書がある。
以上はどれもみすず書房から。岩波文庫の『人間機械論』は別物なので注意。
古いものはわずかでも出てきたら積極的に扱おうと思いますが、最近のものは内容的に特にひかれたものでない限り扱わない方針です。
※ これは文芸ではなく評論作品。
舞台設定としては執筆・発表時期から少し近未来だが、人物のゆくえをネットとリアルを交錯しながら追いかける、という話は「青猫の街」(は執筆・発表とほぼ同時代を設定した作品だが)とちょっと似た雰囲気を感じさせるところもある。
Anima Solaris の矢野徹先生追悼ブックレビューに、本書を読まれたかたならたぶんちょっと「そんなことが実際にあるのか」と思うようなエピソードが書かれている(最後のほう)。
2000年問題で起こるかもしれないこと、をあれこれ予言してる(1999年8月刊)本なのだが、あきらかに便乗本だということは置くとして、どう見ても一部の過熱っぷりをネタにして楽しんでるんじゃないかという気配が濃厚な怪書。100円で売ってたら是非とも保護しておきたい。